Y君:
以前、私とY君は同じ会社の教育部門で働いていた。
ナレッジデザイン設立のきっかけは、彼の辞表提出であり、そこで私が会社設立のアイデアを提案し、彼が賛同し、Wさんが一緒に加わって、ナレッジデザインはスタートした。
ナレッジデザインという会社名を考えたのはY君であり、さらに彼はナレッジデザインのロゴを自らデザインし、会社のパンフレットを制作した。
会社設立直後に米国に行ってネットスケープ社とトレーニングパートナーの契約を交わし、日本に戻ってから社内ネットワークを構築し、それをインターネットに接続し、DNSサーバ、メールサーバ、Webサーバを構築し、ホームページを制作した(現在のナレッジデザインのホームページも彼が一人で作ったものだ。)。それが終わると、テキストの表紙をデザインし、テキストのフォーマットを考案し、それをベースに私はLinuxのコーステキストを書いた。
現在のナレッジデザインの様々なシステムの基盤は、ほとんどが彼一人の超人的な努力により作られたものである。
彼は大学時代に陸上をやっていて、追い風参考だが100mを10秒台で走ったことがあるそうだ。
仕事をするときの彼の集中力を見ていると、私は彼が100mを全力疾走しているイメージを連想する。
Y君とは仕事が終わった後に食事をしながら、コンピュータテクノロジーについて、仕事の進め方について、世の中のことについて、よく話をする。また、よく喧嘩もする。
様々なトピックについて、折々に彼が提示してくれる極めて抽象化されたアイデアは、とても新鮮で面白い。
ただし、Y君と付き合うときに気を付けなければならないことが1つある。
彼と話を始めると、普通は10分か15分で終わる話が2時間や3時間になるのはざらである。最初の話題から次々に連鎖ができ、それが重要な話になってしまうので、途中で止める訳にはいかなくなるのである。
忙しい時は彼から遠ざかっている方が良い。被害者は私だけではないはずだ。
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Wさん:
Wさんも以前、私やY君と同じ会社の教育部門で、サン・マイクロシステムズ社のオペレーティングシステムのインストラクターとして活躍していた。
私とY君で会社を設立することを決めた頃、彼女は既に退職していたが、それを知って一緒に参加してくれた。
その時の彼女の参加表明のメールは感動的なもので、私は今もよく覚えている。
Wさんはナレッジデザインで経理やトレーニングの受付事務などを担当している。
会社設立時には経理の知識は皆無だったが、ゼロから自分で勉強し、実務経験を積んで、今では十分はレベルに達している。ナレッジデザインが依託している会計事務所の女性ともとても仲が良く、それは彼女にとって大いにプラスになっていることだろう。
たまにインストラクターを担当することもあり、LPI(Linux Professional
Institute)のレベル1認定資格やVUEアドミニストレータ資格も持っている。経理担当でLinuxの技術資格を持っている人というのはかなり珍しいのではないだろうか。
私の見るところ、Wさんの仕事の仕方は「マイペース + 強い責任感」である。
余裕を持ってマイペースで働いている時もあり、また自分の責任の仕事については一生懸命に働く、というもので、一番良い働き方かも知れないと思う。
Wさんを見ていると、優しさ、謙虚さ、公平さ、献身性、などが女性特有の美徳であるように思えてくる。
彼女はナレッジデザインの自分のホームページに「ランチ道」というランチの紹介ページを公開していて、これがかなりの人気でたくさんのファンレターが送られて来るようだ。私も見ているが、彼女の書く絵がとても楽しい。
「ランチ道」の文章はダイナミックで力強く、普段の彼女の優しく繊細なイメージとはまた別の面を見せてくれる。
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I君:
I君は、Y君が開発し何社かが参加した大規模な開発演習コースで、Y君と一緒にトレーニングを実施したことがある。それがきっかけでナレッジデザインに入社し、約3年が経つ。
彼がまだ以前の会社にいた頃、ナレッジデザインで合同のトレーニングリハーサルを実施したことがあり、そこで初めて彼のインストラクターとしてのプレゼンテーションを見る機会を得た。そのころはまだ固さが見受けられたが、最近では融通無碍に受講者とコミュニケーションをとりながら進めるスタイルへと変わってきたようだ。私も聞いていて大変楽しい。
このあたりは若さ故の適応力なのかも知れない。
I君は社員の中では一番若い。車が好きで、彼の持っている車はかなりいい車のようだ。彼は友達も多く、よく機会を見つけて遊びや、たまには仕事でも車を利用しているようだ。
彼自身の言うところによると彼は怒ったことがないそうだ。
仕事をするときは彼なりのスタイルでかなり気合いが入った様子で仕事をしているが、確かにいつもどこかおっとりした雰囲気がある。
しかし、今まで怒ったことがない、というのを聞いて私はちょっと驚いた。
その時はちょうど昼の食事時で、一緒に食事をしていた女性群からは「すごい。えらい。」と賞賛の声があがったものだった。
えらいことなのかどうか私にはよくわからないが、確かにめったにいない人間であることは間違いないだろう。
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Sさん:
Sさんは、スタッフの人的なつながりからではなく、ナレッジデザインが初めて試みた公的な人材募集によって入社した人である。入社してから約1年半が経つ。
Sさんはスタッフの中で私についで人生経験が長い。(といっても私とはかなり年齢差がある。)
もの静かで、意見交換の場などでも、相手を尊重して常に自分の意見を控えめに言う人だ。
しかし、十分な経験を持つソフトウエア開発や仕事の進め方については、明確な自分の考え方を持っていて、その方面では頑固な面を見せることもある。
Sさんはボランティアで市のパソコン教室の手伝いをしたり、またいくつかのLinuxのユーザ会に所属して活発に活動している。その方面での人的な交流も多く、情報もたくさん持っているし、積極的にフリーソフトウエアを利用し、検証している。その結果、それらの経験や知識が会社の業務にも還元され、役立つ、という新しい形がナレッジデザインに生まれた。
Sさんはバイクが好きで、よくヘルメットを手に会社に来る。調布のあたりはまだまだ武蔵野の面影が残っていて緑も多いので、その中をバイクで走るときっと気持ちがよいことだろう。
旅行も好きで、よく色々なところに行き、行く先々でその地方のおいしい食べ物を食べるのもまた楽しみにしているようだ。ナレッジデザインの社員旅行やスタッフが出張する時など、Sさんのアドバイスが役に立つ。
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私についても少しだけ:
約6年前まで、私は自分が会社を設立することになるとは考えてもいなかった。
それまでは、自分はずっと技術屋として生きて行きたい、と思っていたのである。
それが、以前の会社でY君と同じ職場で仕事をし、そこでY君が辞表を出したことがきっかけで、私の人生は大きく転換した。
自分で会社を設立する、というアイデアが浮かび、Y君がそれに賛成し、私の周囲のほとんどの人は私のアイデアに否定的だったが、私は実行した。
会社設立以来今年で6年目になる。
一歩一歩ゆるやかではあるが、また一進一退の時もあるが、確実に組織の基盤、ビジネスの基盤を確立しつつあると思う。
振り返って、途中で挫折することなくここまで来ることができた要因を私自身について考えてみると、健康で肉体的にタフだったこと、確固とした動機を持っていたこと、それとある種の度胸の良さ、があると思う。
会社設立以来、仕事や家族の事情で何度か極限に近いハードワークが続くことがあったが、それを何とか乗り越えることができた。そんな時、内心、俺は日本で一番働いている人間にちがいない、と思ったりしたものである。
私は今まで、人間ドックの検診でどこかが悪かったことは一度もない。
やはり何と言っても、健康で肉体的にタフだったことは幸いだった。
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